素性のわかる、天竜の木を使う

構造材の品質は家の構造を決める重要なものです。この品質に問題があれば、いくら構造計算をしても意味がなくなってしまいます。構造材の品質をきちんと確保することは、家のつくり手の重要な作業のひとつであり、責任です。あらゆる建築材料について実施することは無理であっても、少なくとも家の構造を決める構造材についてはその製造者としっかりコミュニケーションし、緊張感のある信頼関係を結ぶことが不可欠です。番匠は素材製造者である浜松市春野町森林組合、製材業者の(有)アマノと常にコミュニケーションを図り、赤味が強く目がつんだ70~80年の材を構造材に使うようにしています。

天竜の木が伐採された様子。まずはここで葉枯し乾燥されます。

強度が損なわれない、天然乾燥主体の乾燥方法による材料を使う

構造材の品質においては「乾燥」と「強度」が重要です。乾燥が不十分な材料は変形しやすく、様々な不具合を生じさせます。ただし、とにかく乾燥させればよいというわけではなく、無理な乾燥は強度の低下を招きます。つまり、強度を低下させないような適切な乾燥方法が必要だということです。番匠の構造材入荷先である(有)アマノにおける乾燥方法は天然乾燥を主体にしており、一部の過程に用いられている人工乾燥も短時間の高温乾燥ではなく、じっくりと長い時間をかける低温乾燥です。こうした乾燥方法は木の持つ色艶を保持するとともに、強度の低下を防ぐものです。

人工乾燥の装置。時間をかける乾燥方法です。

番匠は山にも出向いて、木の品質や特徴を確認します。

桟積みでじっくりと乾燥させていく工程。

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