浜名湖の水温があたたかくなる頃から、シングルハンドのディンギーで気ままに浜名湖に繰り出している。
コロナ禍でも心配ない浜名湖独りぼっちである。
順風満帆の順風とは追い風の事で、満帆とは帆が風を受けてはらむことである。
順風満帆の航行は風下に進んでいるから疾走感はない。そしてディンギーが一番不安定な状態だから風向きが変わった時は油断していると沈(転覆)してしまう。
ディンギーの構造上、完全に沈んでしまうことはないが、立て直すのにかなり体力を消耗するから自分の体力と相談して、風の具合によっては早々に帰港する。
操縦していて一番楽しいと思うのは、向かい風45度で船体を傾けて自分の体を船から投げ出して風と格闘している時である。
向かい風にジグザク転換しながらに風上にすすむ。
動力は風だけだから天気予報を見て繰り出す。
浜名湖内での航行だからアクシデントで漂流しても何処かに流れ着くとは思うが、初めて数年経つが出航する時は少し緊張する。
歳を重ねながらも体と脳に負荷を与えたいと思う。
[野嶋]